2020年02月04日

ミヤイリガイと地方病


昨日は節分でしたね。

小学生の頃は夕方になると近所から
「鬼は外 福は内」と豆をまく大きな声が
聞こえてきたのですが、
集合住宅やアパートが増え
なかなか豆まきが出来ない環境に。

我が家も妹とふたり
声をおさえつつ豆まきをしてから
まるかぶり寿司を楽しみました。

2月3日と言えば森の中の水族館。で
新しい常設展示が始まりました。
「ミヤイリガイと地方病~7ミリの小さな巻貝と115年の長い歴史~」

恥ずかしながら展示の連絡がくるまで地方病のことを
よく知らなかったので、私なりに調べてみました。

地方病(日本住血吸虫症)は
長年原因が分からず山梨県を中心に地域住民たちに
大きな被害を与えていた感染症のことで、
「ミヤイリガイ」という巻貝の中で成長した寄生虫が
人間などの哺乳類の皮膚から体内に侵入、
侵入した寄生虫が肝臓などに障害を起こし、
重篤な場合は死に至るというので
とても恐ろしい病気です。

江戸時代の医学書にも記録が残っている
古くから甲府盆地の人々を苦しめてきた地方病。

そんな病気が山梨で流行っていたことにも驚きですが、
平成8年に地方病の終息宣言がだされたことにも驚きました。
平成8年なんてつい先日のことのように感じます。
県をあげて地方病対策に乗り出してから
115年の時が経ってようやく終息宣言ができたんですね。

今回の展示では、地方病を撲滅する活動のなかで
数を減らすこととなってしまった「ミヤイリガイ」について
紹介をしています。
また、生きたミヤイリガイを日本で初めて常設展示※しています。
※2020年1月森の中の水族館。調べ

小学生のころ友達と田んぼや側溝でザリガニや
巻貝を採って遊んでいましたが、
115年かけて地方病と戦ってきた人々のおかげで
安心して遊べていたんだなと思うと、
地方病のことは絶対に忘れてはいけないなと思いました。

いつもは楽しい展示が多い森の中の水族館。ですが
この展示を機に山梨県の歴史にふれてみてください。

inoue