2020年05月03日

令く和す


令和になって1年。
ハイジの村ブログを見ていて確かにと思ったのですが、「令和」と書くのも慣れたなぁと感じます。
領収書にしょっちゅう「平成」と書いていたのが嘘のように、すっかり「令和」と違和感なく書けるようになっていました。

今日は美味求真の原稿作成に取り掛かっています。
美味求真がリニューアルしてから表紙に登場している「歳時記」は、その月に合ったテーマを決め、内容を調べながら書いています。
成り立ちを初めて知るものだったり、世間に浸透するようになったきっかけがあったり、調べて文章にまとめながら「なるほどなぁ」なんて思っています。
5月号は「こいのぼり」をテーマに掲載。
6月号も、6月にある行事をテーマに書き進めています。

皆様、「令和」の意味は覚えているでしょうか。
出典は万葉集。
「初春令月、気淑風和、梅披鏡前粉、蘭薫珮後之香」
(初春の令月にして、気淑く風和らぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫らす)

万葉集は、天皇から農民まで、様々な身分の人が詠んだ歌を集めた和歌集とされています。
令和の元となった「梅花歌三十二首」は、宴の中で詠まれた歌。
この歌を詠め、と言われたから詠んだ歌ではなく、一人ひとりが庭園に咲く梅を眺めながら自由に詠んだからこそ生まれた歌です。
歌に当てはめれば「令」は「よい」「美しい」、「和」は「やわらか」「うららか」となります。
しかし、歌が詠まれた状況を考えると、一人ひとりが自由に表現ができ、大事にされる、そんな時代であってほしいという願いが込められているのかなと感じます。

令和が良い時代となるかは、一人ひとりの意識、一人ひとりの行動で決まってくるのかなと思います。
「うららかな春の風」のような時代。
今を考えると、それはまだまだ遠い未来のことのように思えますが、一人ひとりがそう願い行動し、令和の時代をつくっていかねばなりませんね。

ozawa