2026年02月07日

偲ぶ

好きなの持ってってと呼ばれた
母方の祖父の遺品整理。

かつてピアノを教えてくれた伯母に
あなたはこっちよね、と手を引かれるまま
書斎に案内されました。

そこには、壁一面
びっちりと設けられたスライド式の書架に
おびただしい量の本が。

こんなにも読書家だったとは。
年始やお盆の集まりで
それはもうビールをしこたま飲み
真っ赤になっている顔しか知らなかったのです。

『癇癪老人日記』『ヴィヨンの妻』と
ぜひとも膝を突き合わせ
夜を明かしたかったような物語もちらほら。

しかし本棚というものは
得てして自己紹介より雄弁に
趣味嗜好やら
思考の成り立ちやら
物を言ってくるようで、
むやみやたらに覗いてはいけないような
落ち着かない感じもして。

そうそうに退散しようとしていたところ
この一冊が目に飛び込んできました。

中丸眞治・楠裕次『甲府街史』(山梨日日新聞社)
甲府の旧町名の由来をベースに
明治から平成に至る
この街の人々の生活の変化がまとめられています。

その生涯、県の橋梁建設に従事していた祖父は
山梨に関する書籍も多く揃えていたのでした。

甲州弁の語り口調で
当時のできごとが綴られた「街角エッセイ」では
遊亀公園が
甲府空襲で被災した市民の
臨時焼却場であったことや
菓子屋商売の「粋」な小話など
戦中、そして戦後の復興期の模様が
情報のみにとどまらず
血の通った声で届いてきました。

のれんを守り抜くことができた老舗は
時代を先取りし、変化に的確に対応しているのだと
本書では述べられています。
そのためには
「時代を読み取る目」が必要であるとも。

桔梗屋の現相談役、中丸眞治によるイントロダクションを
以下に少し引用します。

これからの甲府を、どういう街にしていくのかを考えたり、企業経営者であれば、先輩事業者のたどった道を学んで、そこから自ら進むべき方向を見極めるために、世代を超えたコミュニケーションの必要があるが、互いに育った時代の相違による世代間のギャップは当然として、もうひとつ昭和三九年に施行された町名変更も、そこに大きな障害となって横たわっている。(中略)それぞれの先達に聞き、経験し、あるいは調べた事を次の世代に伝えていくことこそ、将来に向かって意義のある事と考え、敢えて刊行に踏み切ったものである。
(はじめに 3~4頁)

祖父が聞き、経験し、あるいは調べた事を
教わるには今からでは遅いだろうか。
再び本棚を仰ぎ見ます。
わたしは、この書斎に足しげく通うこととなるのでしょう。
不在を思いながら。
彼との距離が近づいていくのを感じながら。

おさだ

2026年02月02日

紙袋をリメイク

東治郎でお買い物をした際に、
お菓子を入れてもらった紙袋。
鹿の子柄が可愛いので、
スマホケースにしてみようと思い立ちました。

作ったものがこちらです。

作り方はとっても簡単で、
お手持ちのスマホのサイズに合わせて紙袋を切り出し、
透明なスマホケースの中に入れるだけ。
自分だけのオリジナルスマホケースが出来ました。
紙袋以外にも、お好きな包装紙や折り紙でも作れるので
お気軽に試してみてくださいね。

桔梗屋の広報誌「美味求真」では、
桔梗屋商品のパッケージを活用した
リメイク作品を募集中です。
2月号には、
岡山県 林様の作品を掲載させていただきましたよ。

桔梗信玄生プリンの風呂敷を使用した素敵な作品でした。
みなさまからのご応募お待ちしています。

Yuuki