工場祭り
昨日から今日にかけて『第21回 桔梗屋工場祭り』を開催しています。
会場は「桔梗信玄餅工場テーマパーク」と「山梨県森林公園 ふれあいの森広場」の2か所です。
桔梗信玄餅工場テーマパークは、お菓子と食のテーマパーク。
日本一の工場祭りを目指して屋台もイベントも盛りだくさんです。
工場の外壁には、桔梗信玄餅の布袋で描かれた大きな「桃」の絵が。
恒例の「数当てクイズ」です。
布袋の数を回答していただくと、
正解者のなかから、抽選でNintendo Switchなど豪華景品が当たります。
ぜひ奮ってご参加くださいね。
「プレミアム商品券」は1000分の商品券をお買い上げごとに、
工場祭りで使える200円のお買い物券が付いてきてとってもお得です。
さらに抽選で、桔梗信玄餅の詰め放題が無料で体験できるチャンスも。
やきそば、大根もち、からあげ、しゃかしゃかポテト、えびせん、イカ焼き、豚串、豚もつ、
つきたて餅、赤飯、栗福おこわ、みたらし団子、じゃがバター、りんご飴、べっこう飴、チュロス、
生ビール、葡萄酒…と書ききれないほど軒を連ねている屋台メニュー。
特にわたしがおすすめしたいのは、初登場「ロボットチャーハン」です。
チャーハンを作ってくれるロボットは、企画室のYuukiさんがデザインしました。
人とロボットが一緒にはたらく近未来的な屋台。
調理過程を見るのもわくわくします。
工場直出しで販売している「イチゴミルクまんじゅう」は、なんと3個で25円。
瞬く間に売り切れてしまうため、おひとり様2セット限り。
苺は自社農園産。68年前のおまんじゅうの価格そのままです。
「プレミアム桔梗信玄ジェラート極」
「桔梗信玄ソフト+」
「桔梗信玄シェイク」
桔梗屋ならではのスイーツが勢ぞろい。
南アルプス・八ヶ岳の天然氷を使用した「かき氷」も逸品です。
こだわりのシロップは全部で2種類。食材そのものを活かした自慢の味です。
子どもが楽しめるちびっこ縁日や、
忍野村にある淡水魚専門の水族館「森の中の水族館。」もやってきます。
イベントステージには、山梨や甲州にゆかりあるさまざまなゲストが色彩を加えます。
今日はご当地ヒーローの甲州戦記サクライザーショーや、
ハイジの野菜畑スタッフのジャズシンガー吉川美保さんなどが出演します。
あいにくの雨ですが、桔梗信玄餅工場テーマパークのイベントステージは屋内(東治郎一宮店の奥のスペース)に変更して行います。
野外にも大きな大きなテントを張ってありますので、濡れる心配なく屋台のお食事や甘味を満喫していただけますよ。
お足元にお気をつけていらしてくださいね。
おさだ
桜と和菓子
世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし
世の中に桜がまったくなければ春の人の心はのどかだっただろうに。
いつ咲くのか待ち遠しく、
咲いたかと思えば、いつ散ってしまうのか穏やかでない。
日本人が抱く桜の印象がよく表れているこの和歌を詠んだのは、在原業平。
『伊勢物語』のモデルとなった歌人です。
儚いからこそ美しい。
食べるとはらり、なくなってしまう和菓子も、
古くよりわれわれの心を掻き乱す桜にどことなく似ています。
今回は、行楽にもってこい。
うららかな春のお菓子をご紹介します。
・桜餅 貝合せ
風味豊かな桜の葉と、可愛らしい桜の花を添えた桜餅です。
・道明寺桜餅
道明寺粉でこし餡を包んで桜の葉を巻いた、もちもち食感の桜餅です。
・長命寺焼き桜
薄く焼き上げた小麦生地でこし餡を包み、桜の葉を巻きました。
・桜まんじゅう
刻んだ桜の葉を入れた、ほんのりピンク色の餡が春らしい小麦生地のお饅頭です。
・桜きんつば
刻んだ桜の葉の塩漬け入り桜餡に薄くのばした小麦生地をつけしっとり焼き上げました。
・花見団子
桜色、緑色、白色の三色のお団子。それぞれ桜餡、つぶし餡、こし餡を包んでいます。
・よもぎ草餅 貝合せ
よもぎの風味が春の息吹を感じる、つぶし餡の草餅です。
・よもぎまんじゅう
よもぎ入りのしっとりとした生地に、たっぷりのつぶし餡を閉じ込めました。
・きみしぐれ
春を感じる色合い、口の中でほろほろと優しい甘さが広がります。
甲斐源氏発祥の地。
そういわれる平塩の丘に、母校の小学校は位置します。
通学路にしていた宝寿院というお寺は、枝垂桜の名所です。
満開の下、出会いと別れをけんけんぱーして、
無邪気に駆けていったものでした。
悲しいことがあると、家とは逆方向に歩きました。
丘の上で、甲府盆地を一望できる農道にさしかかります。
毎日の人の営みがぴかぴか光り、粒の集いが夜景になる。
それはそれは綺麗なのです。
花は散り。されど実がなる、種ができる。
めくるめく季節のわだかまりもろとも引き受け、また次の年に花は開く。
桜には、そういった未来を見据える逞しさもあるのではないでしょうか。
きっと時代の風に吹かれようと和の心をつないできた和菓子にも。
我慢をいくどとなくやり過ごし、再び盛りはじめたお花見。
たとえさみしさが下地にあったとしても、
賑やかにすることで、明日を獲得していく強さを噛みしめながら、
みんなで花も団子も楽しみたいです。
おさだ